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萬波ユカ

モデル

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人それぞれお茶それぞれの多様な「色」を感じることで、多様性の大切さを感じる特別企画。

自然の恵みと人の手によって育つお茶をひと口、目を瞑って、ひと呼吸。
香りや温度、重さや舌触り、空気との触れ合いを経て、目に見える以上の、
その人にとっての「お茶の色」が心に浮かぶ。

一人ひとりの感性によりそう、お茶の多様性。あなたにとって、お茶はどんな色ですか?

萬波ユカ(モデル)

世界的な有名ファッションブランドの他、化粧品や高級シャンパンなど、数々のトップブランドの顔としてモデルを務める萬波ユカさん。2015年に鮮烈なデビューを飾って以来、世界をまたにかけて活躍する萬波さんの原点の一つとして、祖父母の故郷・和歌山県の色川茶いろがわちゃというお茶がありました。萬波さんのお茶から広がる景色を辿りました。

萬波さんの出身地三重県のお隣の和歌山県。色川茶は、紀伊半島の南側に位置する那智勝浦町色川地域の温暖多湿な気候で栽培されるお茶で、熊野の名産として古くから伝わっています。「実家にいたときは常にありました」と語るように、萬波さんにとってはとても身近なおうちのお茶。

「お茶は昔からふつうに飲むものとして考えていました。一人暮らしをするようになって、あらためて自分のリラックスのための時間に飲めるものだと意識するようになって、ここ3年くらい自宅ではいつも飲んでいます。ニューヨークにいたときも、玄米茶を大きい袋で持って行って飲んでいました。他にもドクダミ茶とかそば茶とか、チャイも飲みます。なんでも『茶』って付くんだなって、あらためて考えると種類がいっぱいあって面白いですね。贈り物でお茶をいただくことが多くて、一生懸命飲まないとっていうくらいあります」

今年は部屋の目の前に見える桜を楽しみながらお茶を飲んだりもしていたそう。日々の暮らしの中で自然にお茶を選び、常に近い距離感にある存在。小さいときのことを振り返っても、祖父母と一緒に行った茶畑や、一緒に過ごした日常の中にもお茶の存在があったと話します。

「やっぱり茶摘みをした思い出とか、あとはお風呂のときの思い出。茶畑は山の中なんですけど、家から歩いて行けるところでした。小学校の先生をしていた祖母とお風呂に入るときは、いつも茶摘みの歌に合わせて手遊びをしていました。(歌詞に出てくる)『スゲノカサ』って何だろうなって思いながらも歌は覚えていましたね。祖母が生きていたころは、色川の農家さんから大きい袋でお茶が送られてきていたのですが、祖母は去年亡くなって。大きい袋のお茶がなくなって今回は小さいサイズで祖父に送ってもらったんです。ちょっと味が違う……気がする」

お茶に関する記憶から亡き祖母との思い出へ。そうした記憶を辿ったこの日、萬波さんが着けていたふたつのネックレスは、祖母の形見の品でした。

「祖母はすごく旅行好きで、先生を退職してから色んなところに旅行に行っていました。これも旅行先で買ったものだと思います。私は祖母と一緒に旅行することはできなかったのけど、祖母からは『旅行はいっぱいしなよ〜』って言われていました」

世界で活躍する萬波さんの背をそうした言葉が支えているのかもしれません。撮影の際に近くで見つけた桑の身をネックレスの隣に添えたのも、活躍の場が広がっても、自然のなかでのびのび育った自然体な変わらない萬波さんを表すようで印象的でした。人それぞれ持っているヒストリーや受け継いできたものを今一度思い返してみることの大切さ、そんなことまで感じたひとときでした。

萬波ユカ|Yuka Mannami
1991年生まれ、三重県出身。手術看護師業を経て上京し、2015年にモデルとしてデビュー。瞬く間にミラノコレクション、パリコレクションでデビューを飾り、以来数々のブランドのモデルを務める。
instagram.com/yuka

Photography: Kisshomaru Shimamura
Text & Edit: Moe Nishiyama & Yoshiki Tatezaki

人それぞれお茶それぞれの多様な「色」を感じることで、
多様性の大切さを感じる特別企画。
自然の恵みと人の手によって育つお茶をひと口、
目を瞑って、ひと呼吸。
香りや温度、重さや舌触り、空気との触れ合いを経て、
目に見える以上の、
その人にとっての「お茶の色」が心に浮かぶ。
一人ひとりの感性によりそう、お茶の多様性。
あなたにとって、お茶はどんな色ですか?

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