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角尾舞

デザインライター/キュレーター

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人それぞれお茶それぞれの多様な「色」を感じることで、多様性の大切さを感じる特別企画。

自然の恵みと人の手によって育つお茶をひと口、目を瞑って、ひと呼吸。
香りや温度、重さや舌触り、空気との触れ合いを経て、目に見える以上の、
その人にとっての「お茶の色」が心に浮かぶ。

一人ひとりの感性によりそう、お茶の多様性。あなたにとって、お茶はどんな色ですか?

角尾舞(デザインライター/キュレーター)

「デザインを伝えること」を軸に、執筆や展覧会のキュレーション、PR企画までデザインの領域を横断しながら多岐にわたり活動するデザインライター/キュレーターの角尾舞さん。もともと一度気になったものはとことん追求したい凝り性で嗜好品には目がないという角尾さんにとって、“お茶”はどんな存在なのでしょうか。

「実は日本茶を飲み始めたのはここ1年くらいのことなのでまだまだ知らないことだらけ。もともと嗜好品に弱いので、コーヒーのことを知りたくてメキシコの中心街から5時間くらい離れたコーヒー農園へ訪れたり。WEBサイトがないような有機栽培の台湾茶農園にfacebookでメッセージを送ってみて、台北から車で1時間くらいの茶農園を訪れたり。ウイスキーはスコットランドの蒸留所だけでも20箇所くらいは巡りました。本当は日本茶も、できるならば茶畑に行っみたいなという気持ちも強くて。まだまだ掘りがいがあるなという感じです」

そんな角尾さんに紹介してもらったのは、日本茶を日常的に飲むきっかけになったという[煎茶堂東京]の「018 UJIHIKARI うじひかり」。

「ご縁があって関わるようになった[煎茶堂東京]さんで飲み比べをさせてもらったことがきっかけで、日本茶に興味を持つようになりました。「018 UJIHIKARI うじひかり」は宇治の玉露で、旨味が強いお茶。ステイホームになって夫もリモートワークなので、去年の2月頃からほぼ400日間、朝昼晩と一緒に過ごしているんですが、ずっと仕事をしていても疲れてしまうので“おやつの時間”を決めているんです。今日はどんなお茶を合わせようかと、2人で作ったり買ってきたりしたお菓子にペアリングする感覚で、日本茶やコーヒー、紅茶や台湾茶などを毎日選んで楽しんでいます」

ステイホームで増えた家時間、近所のお花屋さんで買ってきた花を生けることも増えたのだそう。見るとキッチン脇の壁やリビングの横のシェルフなど部屋のいろいろな箇所に据えられた一つひとつ形の異なる小さな花器に可憐ながら存在感のある花の姿が。

「最近、部屋のあちこちに花を生けていて。この一輪挿しは小山剛さんという木工作家さんの作品。私自身、飲むのも食べるのも料理するのも、そして旅行して生産地を巡るのも大好きなので、訪れた先で出会った家具や器を買うことが多いんです。イタリアのヴィンテージのエスプレッソメーカーやタイで出逢った陶器。キッチンのタイルはミラノデザインウィークで見て一目惚れした、Dzekによるエトナ山の火山灰を釉薬にした『ExCinere』というコレクションです。最近引越した自宅は、友人の建築事務所のSawada Hashimuraに内装全体をデザインしてもらいました。今はステイホームでなかなか旅行にも出られないですが、お茶を飲むと、まだ訪れたことのない土地や時間、茶畑に行ってみたいなと強く思いますね」

飲むものから食べるもの、日々使う道具から空間まで、仕事と暮らしの中にある一つひとつのものや時間に丁寧に向き合い、気になったらとことん突き詰める。日本茶の茶畑もぜひ訪れたいという角尾さんの日本茶探求の道のりは、これから先も続いていきそうです。

角尾舞|Mai Tsunoo
「デザインを伝えること」を軸に、執筆や展覧会構成、PR企画などを行う。慶應義塾大学環境情報学部卒業。メーカー勤務を経て、12年から16年までデザインエンジニアの山中俊治氏のアシスタントを務める。その後、スコットランドに1年間滞在し、17年10月に帰国。「日経デザイン」などでの執筆のほか、東京大学生産技術研究所70周年記念展示「もしかする未来 工学×デザイン」(国立新美術館/2018年)の構成、「虫展―デザインのお手本」(21_21 DESIGN SIGHT、2019年)のテキスト執筆など。編書には『デザインの小骨話』(山中俊治著·日経BP社·2017年)がある。
ocojo.jp

Photography: Kisshomaru Shimamura
Text & Edit: Moe Nishiyama & Yoshiki Tatezaki

人それぞれお茶それぞれの多様な「色」を感じることで、
多様性の大切さを感じる特別企画。
自然の恵みと人の手によって育つお茶をひと口、
目を瞑って、ひと呼吸。
香りや温度、重さや舌触り、空気との触れ合いを経て、
目に見える以上の、
その人にとっての「お茶の色」が心に浮かぶ。
一人ひとりの感性によりそう、お茶の多様性。
あなたにとって、お茶はどんな色ですか?

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