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河西景翔

子育てアドバイザー

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人それぞれお茶それぞれの多様な「色」を感じることで、多様性の大切さを感じる特別企画。

自然の恵みと人の手によって育つお茶をひと口、目を瞑って、ひと呼吸。
香りや温度、重さや舌触り、空気との触れ合いを経て、目に見える以上の、
その人にとっての「お茶の色」が心に浮かぶ。

一人ひとりの感性によりそう、お茶の多様性。あなたにとって、お茶はどんな色ですか?

保育士・幼稚園教諭を経て、現在は子育てに悩むママに向けてセミナーを開催するほか、ウェブマガジンやブログ、SNSなどを通し子育てに関する情報を日々発信する河西景翔さん。性別や年齢、肩書きなどのステレオタイプにとらわれない、多様な生き方、考え方を受け入れてくれる社会を目指して、自身のライフスタイルや考え方を生きることで実践し、子育てアドバイザーとして活動する河西さんにとって「お茶」はどのような存在なのでしょうか。

「一般的に『お茶=緑』と表現されることがありますが、『男=青』『女=赤』と同様に、ステレオタイプなカテゴライズを捨てたいと思っています。例えば子どもは、日々の遊びの中で葉っぱを拾って急須に入れて、湯呑みを使い『お茶屋ごっこ』を楽しみますが、葉っぱを何に見立てるかは、大人が決めるのではなく子どもが決める。既成品のおままごとの食材だと、『具体物(形そのもののこと)』が多いじゃないですか。そうではなくて、『抽象物(見る人によって捉え方が異なるも の)』を増やしていくことで、子どもは想像力と表現力を高めていくんです。そして、想像と創造が思考力を高めることにも繋がるんです。思考力が高められれば、そこから『物』が生まれていきます。『お茶は緑でしょ!』と大人が決めつけてしまったら、お茶ごっこを子どもたちが行う時に、自由な発想で楽しめなくなる。結果として子どもの成長を止めてしまうことにも繋がるんです。お茶一つとっても色々な考えや 捉え方がある。自身が自由に選択し、考えて行動することはこれからの時代『主体性』を育てる上でも大切になってくると思います」

”日本茶”と一括りにしても、品種や生産地、作り手、器や挿れ方、飲むシチュエーションによってもさまざま。中でも河西さんが日々口にしながら、その愉しみ方の広がりに魅力を感じているのが中野にある老舗の日本茶店[OHASHI]の「特上ほうじ茶」。

「[OHASHI]さんは、中野に古くからあるお茶屋で、とにかく沢山の種類のお茶を置いているのですが、迷った時は店員さんがお茶の種類や味を丁寧に教えてくれます。ほうじ茶って、ただ淹れて飲むだけでなくて、ミルクで割ったり、お菓子作りで使えたりと万能なお茶だと思っています。私が一押しなのは、バニラアイスクリームの上に茶葉をふりかける食べ方で、なんと茶葉がチョコスプレーのような食感になるのでお薦めです。そういった意味で色々なアレンジができるので自分の中で 未知数だと思っていて…。これからも「ほうじ茶」でどのようなアレンジができるのかを研究していきたいと思っています」

一日の中で、お茶を飲む時間は想像力を働かせて、その余白を楽しみたいという河西さん。お茶を飲みながら、読書をすることが多いのだそうです。

「よく読むのは、コラージュ作家の岡上淑子さんの詩集です。緻密に計算されたコラージュと淑子さんの言葉の表現に、生きていく上でまた、執筆する上でのヒントを多数頂いています。私は、「閃 き・感覚」タイプの人間なので、お茶を飲んで、好きなものに触れているとそこで よく文章のアイデアが閃くんですよね。また、扇子は、私の地元にある美術館・河鹿園さんのものです。100年以上営業している美術館で、来客者のみに貸し出されていたものを、ご縁があり私が引き継ぎました。仰ぐ度に「ヒノキ・白檀」が今でも香り、どんな人が使ったのか? どんな歴史を歩んできたのか?と思い耽りながらお茶を飲む時間が好きです」

「子どもの視点から学ぶこと、気付かされることはとても多いです」と話してくれた河西さん。固定概念にとらわれることなく自由に選択し、自分の思うがままに生きること。そしてさまざまな人の思いや境遇を想像して価値観を受け入れ、受け入れられる社会を作ることは、日常のお茶一杯に向き合うことから、はじめられることなのかもしれません。

河西 景翔|Keito Kawanishi
小学生の頃から保育士を目指し、中学から保育園でのボランティア活動を通して、日本音楽学校に入学し、保育士・幼稚園の資格を取得。平成14~26年まで、保育士・幼稚園教諭として現場で働く。現在も、保育の現場に入り保育環境アドバイザーとして働きながら、セミナーを開催したり、ウェブマガジン・SNSを通して「子ども」に関わる情報を発信中。「子どもが幸せに暮らせる未来づくり」を念頭において、日々奮闘中。
instagram.com/9.11.21/

Photography: Kisshomaru Shimamura
Text & Edit: Moe Nishiyama & Yoshiki Tatezaki

人それぞれお茶それぞれの多様な「色」を感じることで、
多様性の大切さを感じる特別企画。
自然の恵みと人の手によって育つお茶をひと口、
目を瞑って、ひと呼吸。
香りや温度、重さや舌触り、空気との触れ合いを経て、
目に見える以上の、
その人にとっての「お茶の色」が心に浮かぶ。
一人ひとりの感性によりそう、お茶の多様性。
あなたにとって、お茶はどんな色ですか?

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