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eri

DEPT Company代表

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人それぞれお茶それぞれの多様な「色」を感じることで、多様性の大切さを感じる特別企画。

自然の恵みと人の手によって育つお茶をひと口、目を瞑って、ひと呼吸。
香りや温度、重さや舌触り、空気との触れ合いを経て、目に見える以上の、
その人にとっての「お茶の色」が心に浮かぶ。

一人ひとりの感性によりそう、お茶の多様性。あなたにとって、お茶はどんな色ですか?

eri(DEPT Company代表)

ファッションブランド「mother」(2004年)、ジュエリーブランド「VTOPIA」(2012年)を立ち上げ、デザイナーとして活躍しながら、eriさんの父が設立し2011年に一度クローズした日本におけるヴィンテージショップの先駆け的存在である[DEPT]を2015年にリオープン。他にもテーブルウェアブランド「TOWA CERAMICS」(2016年)や、輸入雑貨店[DONADONA TOKYO]、カフェ[明天好好](いずれも2019年)のオープン・プロデュースに携わるなど、精力的な活動は多岐に渡るeriさん。近年は気候変動に対する活動も行なうなど、持ち前のバイタリティで社会に向けた発信にも取り組んでいます。日本のみならず海外でも多くの人と出会ってきたeriさんが飲むお茶、そして心に浮かぶ風景とは。

eriさんが愛飲するのは石川県[丸八製茶場]の「献上加賀棒茶」。茶の樹の茎の部分を焙煎したほうじ茶を代表するお茶です。

「このお茶すごく好きで、色んな棒茶を飲むんですけど、ここに帰ってくるんですよね。緑のお茶より茶色いお茶の方が好きで、自分にとっては普段着っぽい感じというか、安心する味なんですよね。だからスーパーとか、ほしいときに近所で売ってるという安定感も大事」

“普段着”と喩える通り、eriさんにとってお茶の大事な要素は安心できるということだと話します。スペックよりも、お茶を飲む行為とその時間を大切にしていると言います。

「このお茶云々がというよりも、お茶タイムというかその時間自体が重要。自分一人で、朝、仕事中、寝る前、けっこう飲んでる。誰かが遊びに来たときって、一回はお茶タイムが訪れるよね。あの時間って重要な気がするし、お茶を飲むとその場が変わるよね。私は今まで色んな国へ行ってきたけれど、どの国の家でもお茶タイムがある。お茶ってすごいよね。世界共通なんだろうね」

イギリスでは朝急いでいるときにも“Do you want a cup of tea?(お茶飲む?)”と聞かれたり、モロッコ滞在時には、昼間からカフェで紅茶を飲む人たちを多く見かけ「この人たちはいつ働いてるの?」と思ってしまったこともあったそう。お茶が世界中で飲まれるドリンクである以上に、お茶するという文化の普遍性を感じます。

「うちの家族もお茶時間あったの。『お茶入ったわよ』と呼ばれるのが若いときはめんどうに感じることもあったけど、今思うとすごく大事だったんだなって」

だから、お茶を飲んで浮かぶ風景の一つは「家族で集まっているとき」と話すeriさん。新居のリビングには、母と映る写真が飾られていました。同じく飾られていたのは口から下の顔が象られた容れ物のようなもの。「TOWA CERAMICS」のプロダクトであるLIPS MUGというマグカップです。

「うちで作らせていただいているマグカップなんですけど、元々は長崎県の野口さんという陶器の原型師の方が80年代にデザインされたもの。当時は商品としてヒットはしなかったんだけど、ご自身は気に入ってずっと使っていて。私が初めて野口さんの工房にお邪魔したときに「お茶飲む?」ってそのマグに入れて出してくれたんだよね。口の部分から飲むんだけど、驚くほどフィットして飲みやすいの。今でもお茶を出してくれたあの日を思い出す」

eri|えり
1983年ニューヨーク生まれ、東京育ち。DEPT Company代表。2016年にはテーブルウェアブランド「TOWA CERAMICS」をローンチ。最近では可能な限り環境負荷のかからない自身のライフスタイルや企業としてのあり方をSNSを通し発信し、気候変動・繊維産業の問題を主軸にアクティビストとして様々なアクションを行なっている。
instagram.com/e_r_i_e_r_i
towaceramics.com

Photography: Kisshomaru Shimamura
Text & Edit: Moe Nishiyama & Yoshiki Tatezaki

人それぞれお茶それぞれの多様な「色」を感じることで、
多様性の大切さを感じる特別企画。
自然の恵みと人の手によって育つお茶をひと口、
目を瞑って、ひと呼吸。
香りや温度、重さや舌触り、空気との触れ合いを経て、
目に見える以上の、
その人にとっての「お茶の色」が心に浮かぶ。
一人ひとりの感性によりそう、お茶の多様性。
あなたにとって、お茶はどんな色ですか?

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