• 長田佳子さんに教えてもらうお菓子とお茶 二皿目
    米粉と米油のオートミールクッキー<後編・レシピ>

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    菓子研究家・長田佳子さんに教えてもらうお茶に合わせる手づくり菓子の二皿目は、オートミールクッキー。小麦粉ではなく米粉を使い、油も米油を使うことで、食べたときの満足感と身体に軽い感覚を両立した一皿。

    それでは早速、レシピをご紹介させていただこう。

    ライスオートミールクッキーレシピ

    【材料(つくりやすい量、6枚くらい)】
    オートミール(細かめのもの) 45g
    米粉 50g
    きび砂糖 10g
    塩 1g
    ベーキングパウダー 1g
    ヘーゼルナッツ 20g
    カルダモンパウダー 1~2g
    オレンジピール 1g
    メープルシロップ 10~15ml
    米油 40g
    水 10ml

    【下準備】
    ・ヘーゼルナッツを軽くローストして、食べやすい大きさに砕いておく
    ・オレンジピールを細かく刻んでおく
    ・オーブンを160度に予熱しておく

    【作り方】
    ① 大きめのボウルにオートミールからオレンジピールまでを入れ、ゴムベラで軽くかき混ぜる。
    ② ①にメープルシロップ、米油、水を加え、全体がなじむまで混ぜる。
    ③ 生地を大きめのスプーンで一度手に取り、天板にかたまりでおき、手のひらでやや押すようにして丸く形を整える。つぶしすぎなくてもいいが、素材同士が離れないことが大切。
    ④ 全ての生地を形成したら、160度のオーブンで25分を目安に焼く。

    長田さんが使ったオートミールはこちら(左手パッケージ)。右手にあるのは、きび砂糖と米粉。長田さんはきび砂糖や甜菜糖が好きでよく使うそう。「焼き上がりの色もいいですし、味の深みも出ます」
    ③の段階の生地は、米油などを含んでややしっとり
    縁もゆるくならないようにぎゅっとまとめてあげよう
    焼き上がり

    オートミールクッキーも実際に編集チームが家でつくってみたが、なんといっても工程が簡単! ボウルで材料を混ぜ合わせるだけなので、気軽にさっとつくれるのが嬉しい。

    ヘーゼルナッツがどうしても見つからなかったので、代わりにマカダミアナッツを使ってみたが、いい感じに合った。長田さんも「もちろんです! マカダミアナッツはもちろん、ヘーゼルナッツでもピーナッツでも、ナッツは好みでいいと思いますよ」と応えてくれた。シンプルなだけに自分好みにアレンジできる余白もある。

    オレンジピールは、長田さんの著書(『季節を味わう癒しのお菓子』/天然生活の本)を参考に、刻んだ皮を天日干ししてつくってみた。

    クッキーを口に含むと、オレンジピール、カルダモン、ナッツ、それから塩のいろいろな味がやさしく弾けるように味覚に届く。生地はとても軽くてほろほろだけれど、ほどよい噛みごたえがある。

    「あまりないタイプの生地ですよね。焼く前はまとめづらいと感じるかもしれませんが、焼けていくにつれて油が染みて全体が固まっていきます。甘さは控えめなのでジャムを塗るのもいいと思います。今回は、オレンジピールに合わせてオレンジのジャムを」

    「お菓子で使う米粉は、アレルギー体質の方のためや、家族の病いをきっかけに手を伸ばすという存在だったように感じます。私はお米農家さんが挽いてくださったものを直接送っていただいているのですが、小麦の代わりに色々試していくと、なんと面白い素材なのか! 卵も使わないでいいくらい、しっとり、さっくりと焼き上がってくれることが多いんです。農家さんと一緒に挽き方や味わいの意見交換をしながら、私も勉強を深めている最中です。『米粉!』と特別に意識しすぎず、みなさんにも楽しくつくってもらえたら嬉しいです」

    蓋碗(蓋つきの茶器)は、滋賀・中津川で活動する陶作家の田中直純さんのもの

    埼玉[岡野園]の抹茶入り玄米茶の香ばしさとほっとする味わいが、米粉のクッキーとよく合っていると感じた。どちらも元はお米というとても身近な食材なのに、新鮮に味わえたのが面白かった。

    子どものころは「家の定番のお茶というのはなかったように思いますが、玄米茶、ほうじ茶はみんなが好きなお茶だった記憶があります。(今回選んだのは)それで懐かしさがあったのかもしれないですね」と長田さん。

    お茶とお菓子をいただきながら、束の間、気持ちを落ち着けてお話しできる時間が幸せに感じられた。前回「お菓子よりもお茶が大事」と語ってくれた長田さんだが、やっぱりお菓子があることでお茶も引き立つ。その幸せな関係を改めて感じさせていただいた。

    長田佳子|Kako Osada
    菓子研究家。フランス菓子店、オーガニックレストラン等で10年勤務ののち、2015年に「foodremedies(フードレメディ)」を立ち上げる。お菓子づくりのレッスン(現在はオンラインが中心)や、各地の食材を活かした商品開発などを行う。レメディには“癒し”や“治療する”という意味があり、ハーブやスパイスなどを組み合わせながら体にも心にも嬉しいお菓子づくりが人気を集める。
    foodremedies.jp
    instagram.com/foodremedies.caco

    Photo: Hatta Masaharu
    Text: Yoshiki Tatezaki

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