• 過ぎゆく季節、変わりゆく景色。
    絶えず流れ行ってしまう日々の中、
    時に立ち止まってみることで、感覚を刺激する出会いがある。
    休息と、閃き。
    お茶を一服するように。
    “Pause & Inspire”

    #9 Revitalize Between Heat and Cold

    春のたかまりに、冬の名残りが混じり合い、行きつ戻りつしながら進むとき。

    温と冷がないまぜの、今の空気を身体いっぱい楽しむために、新と旧が絡み合う街・下北沢にてお茶巡り。

    ワンピース ¥55,000 (HYKE/BOWLES TEL: 03-3719-1239)

    下北沢のお茶屋さんといえば、と教えてもらったのは、ここ[しもきた茶苑大山]。50年以上の歴史を持ち、新たな店舗にお引っ越しした今も変わらず、おいしいお茶でお迎えしてくれる。

    今日買わせていただいたのは自慢のほうじ茶。

    ピカピカの新型焙煎機を見せてもらったり、花粉症対策におすすめのお茶を教えてもらったり、下北にこんなお茶のハカセがいるなんて。

    ここ数年で大きく形を変えた下北沢駅前。駅と駅をつなぐ線路の跡地にも、人を惹きつける場が新しく生まれている。

    今日のメインアトラクションは、そんな空き地にできたアウトドアサウナ。冬が優勢な今日の天気。あったかいお茶を飲んで、心と体の準備を。

    茶器 ¥4,290 (Ocha SURU? Glass Kyu-su)、フェルトスリーブ ¥2,200 (どちらも伊藤園)、茶葉 ¥756 (ほうじ茶「極上 沢の響」、しもきた茶苑大山)

    淹れ方はあえてすっきり飲める濃さで。火の存在を向こう側に感じる香ばしさに癒されながら、あったかいうちに、ごちそうさま。

    気持ちとはうらはらに、冷たい雨がぽつぽつと。

    そうとくれば、思い切ってテントサウナの中へ!

    薪火が燃えるほどに上がる温度。
    サウナストーンに水をかければ蒸気が上り、頭の奥まで熱が入ってくる。

    香りが充満すると、気づく。このロウリュウはただのお水じゃなくて、なんと、ほうじ茶。

    “実際快的”。
    ロウリュウ、よき。
    街中のサウナ、よき。

    あともう少し。自分の体に確認しながら、一人じっくり熱に向き合う。

    さてそろそろ。熱気をたっぷりまとった体を、今度は冷たい水風呂へ。

    上っては下りる温冷ジェットコースターを乗りこなせば、なんとも言えない浮遊するような心地よさ。

    大切なのは水分補給。

    こちらも温から冷へ。熱いお茶を氷に注ぐ。

    茶器 ¥1,980 (Glass Kyu-su+、伊藤園)、WIRE FLAME ¥880 (UNIFLAME x 伊藤園)、茶葉 ¥756 (ほうじ茶「極上 沢の響」、しもきた茶苑大山)

    サウナの中と似たようなほうじ茶。氷が溶かされながらグラスの中で踊る。
    それによって引き締まった液体は、今の体にどう染み入るか……。

    あぁ、わかった。

    こういうことか。

    ととのった〜。

    To be continued.

    Model: miu
    Direction & Styling: Tadashi Mochizuki
    Photography: Masayuki Shimizu
    Hair & Make-up: Nori
    Produce: Kenichi Kakuno & Hiroshi Inada
    Edit & Text: Yoshiki Tatezaki|Coordination: Emiko Izawa & Mika Kobayashi
    Location: Shimokita Chaen Oyama in reload Shimokitazawa & Sauna Town Shimokitazawa

    TOP PAGE