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2019.12.13

市川実和子さんと楽しむ
奥行きを感じるお茶の話
<後編>

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日々を豊かに彩るお茶と茶器の存在

お茶をいれることが日課となっているという女優の市川実和子さん。普段使用する茶器にも市川さんらしいこだわりやスタイルが溢れている。茶人の友人から譲り受けたものや、お茶会で出会って一目惚れしたもの、さらには自ら台湾で購入したものなど、市川さんの元に揃えられた茶器の魅力とはどこにあるのだろうか。
市川さんの私物の茶器をお持ちいただいてお話を伺った。

こちらが市川さんが普段使っているという茶器。一つひとつが違った表情を持ち、それぞれに個性が感じられれる。お茶を楽しむ市川さんの自由なマインドが茶器のセレクトにも表れているようだ。

写真中央にある小さな茶杯を手に取り「これは中国茶用の茶杯です。私は日本茶を飲むときにも使っています」と、市川さん。中国茶用の茶杯は、おちょこのように一口で飲み干せるような小ぶりのものが多いが、日本茶を少しずつ丁寧に味わうのにもぴったりの大きさ。

市川さんが特にお気に入りだというのが、白くて飲み口が広い「検茶碗(けんちゃわん)」と呼ばれるもの。検茶碗は本来、お茶の品質を検定する際に使用されるもので、家庭で使われることはほぼない。市川さんは検茶碗で普段通りにお茶をいれて飲むとより一層美味しく感じるのだという。「これは茶人の友達に分けていただいたのですが、追加でもっと欲しいなって思います」

自身の感性を大切に、のびのびとお茶を楽しんでいる市川さんのお茶との付き合い方を聞く。


 ―茶器を買うとき、何かポイントにしていることなどはありますか。

「欲しい!」と思ったものを厳選して買っています。最近は「使いやすそう」とかそういう基準では購入していないですね。そうなってしまうときりがないので。本当に欲しいときだけ買います。

―市川さんは、お友達からお茶も習っているそうですね。

謝小曼さん(台北の茶藝館[小慢(シャオマン)]オーナー)に2カ月に1回、(山本)真理子さん(謝小曼さんのもとでお茶を学び、小慢の東京教室の講師を務めている)に月に1回くらいのペースで教えていただいてます。茶道は決まった型(かた)があって、それを覚えるところから始まりますよね。それも美しい世界だなと思うのですが、私の周りのお茶好きの人が急須でいれてくれたお茶はまた違って、単純に“おいしくて、楽しくて、美しい”というのが魅力でした。

―お茶を楽しみながら学ばれているんですね。

そうですね。旅をしてきた国のお茶を持って帰って振舞ってくれたりして、普通なら一生飲めないようなお茶もいただいたりして楽しいですね。あとは、同じお茶でも自分でいれるのと、他人にいれてもらうのとでは味がまったく違うというのも面白い。お湯の当て方とか、速度とか、蒸らした時間とかだけじゃなくて、気持ちの部分もあるんでしょうね。

―そうやって聞くとお茶も気軽に楽しめるんだなって思いますね。

自然体で楽しんでます。いつか私もお茶会が開けるようになると良いなと思って、日々精進です。お茶の世界の人は、さまざまなことに詳しい人が多くて。私は何も知らないんだなぁって思うことがたくさんあります。

―お茶を通しての気づきもありますね。

そうですね。まだまだお茶に対しての興味は尽きないです。日本のお茶農家さんには行ったことがないので、ぜひ行ってみたいなと思っています。

お茶があるだけで豊かな気持ちになると言う市川さん。肩の力を抜いて楽しむ日々のお茶が、気持ちに余裕を与えてくれる。市川さんのお話を伺って、より一層お茶の奥深さを感じることとなった。


市川実和子
1976年3月19日生まれ。東京都出身。ファッションモデルとして活躍後、2000年に映画『アナザヘヴン』で女優デビュー。その後、映画・テレビドラマ・舞台などを中心に活動。主な出演映画に『イン・ザ・プール』、『余命』、『八日目の蝉』、テレビドラマに『ドン★キホーテ』(日本テレビ系)、『最高の離婚』(フジテレビ系)などがある。現在はモデルの他、文筆など多方面でも活躍中。
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渋谷区明治神宮前にあるライフスタイルブランド[NAGAE +(ナガエプリュス)]に併設されている小休憩スペース。富山県高岡市で金属加工を行なっている株式会社ナガエが、日本の伝統の技にこだわりながら先端の技術も取り入れ、職人技術と伝統文化の交わるコミュニケーションプラットフォームとして運営。小昼屋は個人や企業へのスペースのレンタルなども行なっている。
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Photo: Norio Kidera
Styling: Hiroko Umeyama
Hair & Make up: Yumi Narai
Interview: Hiroshi Inada
Text: Ririko Sasabuchi

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