• the brew note by CHAGOCORO

    茶葉、茶器、そして人。
    お茶の淹れ方、可能性はその組み合わせの数だけある。
    お茶を淹れる時間をノーカットで綴る
    “the brew note by CHAGOCORO”

    第3回では、norm tea house(東京・蔵前)長谷川愛さんが、後発酵茶と煎茶のブレンド「月花蜜」(茶屋すずわ/静岡)を、熱湯出し急冷で淹れる。

    003|月花蜜 by 長谷川愛(norm tea house)

    BREWER’S NOTE / 解説

    『自分が好きそうな感じだと思って選びました。煎茶(白葉茶)と後発酵茶とのブレンドとのこと。 飲んでみると思ったよりも緑茶感がしっかりある。発酵茶らしい香りもふわっとするけど、メインは緑茶というイメージ。少し温度を下げたお湯で甘くとろっと淹れても美味しかったし、冷たくしてもいけるお茶。淹れ方で表情が変わるのは緑茶らしいなと思いました。

    お茶って「自分でこういう風に淹れよう」と思って淹れられるのが面白いと思っています。でも、初めのころはそれが難しく感じてしまいます。だから、まずは日常的にじゃばじゃば飲めるくらいを意識して、お湯の温度も気を遣わず熱いまま淹れるやり方を提案したいなと思っています。

    今回は暑い時期ということもあり、熱湯出し急冷で。実は撮影直前に決めました。

    香りの良いお茶が好きというのもあり、高温熱々で淹れることが多いですね。鼻に抜ける香りが出てくる。舌でじんわり味わいたいときは湯冷しするというイメージ。しっかり暑い夏の日中からキリッと飲めるように、熱々で香りを出して氷で冷やしました。

    お茶を淹れるときは、(急須を降らずに)自然に落ち切るのを待ちます。やわらかく入るように、無駄なものを出さないイメージです。

    (氷とお茶はかなりしっかりと混ぜましたが?)
    お茶を冷やす行為が好きなんです。あの音と、器の外側の景色が涼しくなっていくのが快感! 見ていて、美味しそうって感じてもらえると思います』

    BREWING RECIPE / 淹れ方

    熱湯出し急冷
    茶葉 4g |湯量 約120cc|湯温 約100度|浸出時間 50秒|氷 適量

    【準備】
    ・お湯を沸かす
    ・茶葉を4g軽量して茶則(や小皿など)に入れておく

    1. 急須にお湯を注ぎ蓋を閉めて全体を温める。蓋や側面をそっと触りながら熱が伝わるのを感じる
    2. 急須を温めたお湯を捨てる。(建水・湯こぼしと呼ばれる容れ物を使っています)
    3. 茶葉を急須に入れる。
    4. 熱湯を120ml急須に注ぎ入れ、50秒待つ
    5. その間に耐熱ビーカーに氷を入れておく。氷の量の目安は、お湯の量と同じくらい
    6. (4)のお茶を(5)のビーカーに注ぎ入れる。振らずにゆっくりと最後まで注ぎ入れる
    7. バースプーンでよくかき混ぜ、お茶をしっかりと冷やす
    8. ワイングラスに注ぎ入れる

    TEAWARE / 茶器

    茶壷=キタイ リカ
    やかん=中国四川省のもの


    Brewer: Ai Hasegawa (norm tea house) ー Instagram
    Director: Hiroki Kataoka (NEW TOWN)
    Videography: Soma Hirao
    Motion Graphics: Norie Enokizono
    MA: Koko Hirakawa
    Logo Design: Ximena Criales
    Coordination: Emiko Izawa
    Edit: Yoshiki Tatezaki

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